前回の引き違い窓に引き続き、今回は「滑り出し窓」のおはなしです。
これには2種類あるのでそれぞれご紹介してみましょう。
縦すべり窓
いわゆる縦方向を軸としてドアの様に外側に開くのが「縦すべり窓」です。
メリットとしては、風を取り込みやすいという点があります。
前回ご紹介した「引き違い窓」との大きな違いになります。イメージとしてはこちらです。
※リクルートSUUMO HPより
また、引き違いと比べて省スペースです。開口部をコンパクトにできるので、大きな窓を設置できない場合などに対応しやすくなります。
人が通り抜けしにくいという点でも、防犯面で大変有効です。
そして、気密性能にも優れていて、遮音的にも効果的になります。
デメリットとしては、雨の日などは風と共に雨も吹き込みやすくなりますので注意が必要です。
外に開くという特徴上、外側にスペースが必要になるので、2階であれば問題ありませんが
1階であれば外側に人が通る時に接触しないよう、設置場所には注意が必要です。
また網戸を付ける場合は内側に設置する事になる為、窓の開け閉めのたびに網戸も開けるひと手間が必要になります。
横すべり窓
図の通り、横方向を軸として外側に開き、いわゆる「ひさし」の様な形になる窓です。
メリットとしては、トイレや浴室の様に人から見られたく無い場所での換気用の空間を作ることが出来ることにあります。
通常の窓では、窓を開けると外から見えてしまう事になりますが、横すべり窓の場合は開く角度を調節する事により、人の視線を気にする事なく通気をする事が可能です。
気密性にも優れているのは縦すべり窓と同様です。
デメリットとしては、上部の横軸1本で窓の重さを支える為、あまり大きく出来ない事があります。半面、小さな窓は防犯的には有効ですので、考え方によっては良い点でもあります。
また、縦すべり窓同様に外側に開くので、1階に設置する場合はそのスペース確保が必要です。
ここまで、比較的多く使われる窓の種類についてご紹介してみました。
次回はその他の窓について、引き続きお話ししてみようと思います。