セントラル浄水器とは、家中のどこでも浄水が使える設備のことです。
健康志向の方や、美容を気にされる方に人気の設備です。家に水が入ってくる大元の場所に一台の浄水設備を取り付けることで、キッチンから洗面所、お風呂まで、どこの蛇口をひねってもキレイにろ過された水がでてくるようになります。今回はセントラル浄水器が気になっている方に、メリットや注意点をお伝えします。
セントラル浄水器をつけるとどうなる?
浄水器で何を除去しているのかというと、一番のメインは水道水に含まれる残留塩素です。
川から引かれてきた水は、浄水場でキレイにろ過処理されて、そのあと塩素消毒されます。この塩素濃度は薄すぎても濃すぎてもNGだそう。人体に害のないように、法律で決まった濃度に調整されています。
そのため水道水をそのまま飲んでも良いのですが、塩素特有のカルキ臭や刺激が気になるという方も多いですよね。そこで浄水器のフィルターを通して、余計な塩素を除去するというしくみです。
セントラル浄水器を取り付けるメリットは?
一般的な浄水器は、キッチンの蛇口に直接取り付けたり、シンクの下に設置したりします。美味しい水はそのまま飲めるし、お米を炊くのやスープや煮込み料理に使いたいという方も多いのではないでしょうか。
しかし、セントラル浄水で洗面所やお風呂からキレイな水が出てくると何がいいの?とピンとこない方もいらっしゃるかと思います。
そこで、セントラル浄水器を取り付けるとどのようなメリットがあるか見ていきましょう。
料理の下拵えからキレイな水で
キッチンで水を使うシーンは、飲料水や炊飯だけではありません。野菜を水で洗って、鍋にお湯を沸かして茹でて…と下拵えから実はたくさん水を使っていますよね。
浄水器で塩素を除いた水で野菜を洗うと、ビタミンなどの栄養素が流れ出ていく量を少なくできるそうです。
お肌や髪の毛にもやさしい水を
プールへいくと消毒のため塩素が入っていて、髪の毛がゴワゴワになりますよね。水道水にはプールほど濃く塩素は入っていませんが、少なからず髪の毛やお肌には悪そうです。
美容を気にされる方は、シャワーヘッドを塩素を除去できる商品に交換される方もいらっしゃいますよね。セントラル浄水器があると、シャワーから出てくる水はもちろん、洗面台で顔を洗う水も浴槽のお湯も浄水されたものになるので安心です。
デリケートな衣類もやさしく洗濯できる
セントラル浄水器を利用するようになって、洗濯で衣類が痛みにくくなった、黄ばみにくくなった、ふんわり洗い上がるようになったという方もいらっしゃるよう。
また水道水で洗った衣類に塩素が残るのを気にされる方、敏感肌やアレルギー体質の方、赤ちゃんがいるご家庭にも良いかもしれません。
セントラル浄水器を検討するときの注意点
セントラル浄水器を設置するうえで頭に入れておきたいのが、コスト面と設置場所です。
初期費用がかかる
セントラル浄水器を設置するときに一番ネックになるのが、まとまった初期費用がかかること。本体価格は商品によってまちまちですが、買取タイプで30万円前から50万円程度。それに加えて工事費がかかる場合があります。
また初期費用を安く抑えたいなら、レンタルサービスで月額決まった費用を支払うタイプの商品を選ばれるのも一つの手でしょう。
定期的なフィルター交換が必要
そして一度つけたら終わりではなく、定期的なフィルター交換も必要です。頻度としては年に1回くらいのスパンで交換するモデルが多いです。
例えばフィルター交換費用として年3万5千円かかる商品であれば、月々のランニングコストは約3千円になります。ミネラルウォーターのペットボトルを買ったり、ボトルタイプのウォーターサーバーを契約したりするのに比べると、ランニングコストは安く済むケースが多そうです。
設置スペースが必要
家中で使う水をろ過するので、大型の設備を置かなければなりません。大きさは商品によって変わりますが、エアコンの室外機を縦にしたくらいのイメージでしょうか。
場所はとりますが、戸建て住宅では家の裏など屋外に置くのが一般的。埋め込み型の商品もあります。
そのためキッチンの下などに置く浄水器に比べると、逆に邪魔にならなくていいという方も多いようです。
まとめ
セントラル浄水器は後付けもできますが、新築時だとまとめて施工できるので一番スムーズです。
健康や美容も意識して家を建てたいという方は、他の種類の浄水器も含めて検討されてはいかがでしょうか。
「設置場所はどこがいい?」「どのタイプの浄水器が生活スタイルに合うだろう?」とお悩みの方は、工務店に相談されるとよいでしょう。
間取りや内装だけでなく、浄水器や空調などの設備面にもこだわると、さらに住みごこちのよいマイホームになりますよ。